マルコの福音書 11:26-33, マルコの福音書 12:1-12 JCB

マルコの福音書 11:26-33

一行は、またエルサレムにやって来ました。イエスが宮の中を歩いておられると、祭司長やユダヤ人の指導者たちが近づいて、「ここで何をしているのか。いったいだれがあなたに、商人たちを追い出す権利を与えたのか」と責めました。

イエスはお答えになりました。「では、まずわたしの質問に答えなさい。そのあとで答えましょう。 バプテスマのヨハネは、神から遣わされたのですか。それとも、違うというのですか。さあ、答えてもらいましょう。」

彼らは集まってひそひそ相談しました。「もし、『神から遣わされた』と答えれば、『それを知っていながら、なぜ、ヨハネを信じなかったのか』と聞かれるだろう。 かといって、もし、『神から遣わされたのではない』と答えれば、ここにいる群衆が騒ぎだすだろう。」〔人々はみな、ヨハネは預言者だと堅く信じていたのです。〕

彼らはしかたなく、「わかりません」と答えました。するとイエスは、「それなら、わたしもあなたがたの質問には答えないことにします」と言われました。

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マルコの福音書 12:1-12

12

ぶどう園のたとえ話

それからイエスは、たとえを使って人々に話し始められました。「ある農園主がぶどう園を造り、垣根を巡らし、ぶどうの汁をしぼる穴を掘り、見張りのやぐらを建てました。そして、このぶどう園を農夫たちに貸し、外国へ出かけました。 ぶどうの収穫の季節になったので、農園主は代理の者をやり、分け前を受け取ろうとしました。 けれども農夫たちは、代理の者を袋だたきにしたあげく、手ぶらで送り返したのです。

そこで、もう一人の代理人を送りましたが、彼も同じような仕打ちを受け、しかも頭にひどいけがを負いました。 農園主はまた別の人を送りました。事もあろうに、農夫たちはその人を殺してしまいました。そのあとも次々に人が送られましたが、みな袋だたきにされたり、殺されたりして、 残るは、農園主の息子だけになりました。愛するたった一人の息子でした。農園主は、『息子だったら、農夫たちも敬意を持ってくれるだろう』と思い、ついにその息子を送り出しました。

ところが、農夫たちは息子を見ると、『絶好のチャンスだ。ぶどう園の跡取りを殺してしまえば、ここは自分たちのものになる』とばかり、 息子を捕らえて殺し、死体をぶどう園の外に放り出しました。

農園主がこのことを知ったら、どうすると思いますか。すぐさま帰って来て、農夫たちを皆殺しにし、ぶどう園はほかの人たちに貸すでしょう。 あなたがたは、聖書にこう書いてあるのを読んだことがないのですか。

『建築士たちの捨てた石が、

最も重要な土台石となった。

なんとすばらしいことか。

主はなんと驚くべきことをなさる方か。』詩篇118・22-23

敵のわなを見破る

このたとえ話を聞いた祭司長やユダヤ人の指導者たちは、その悪い農夫が自分たちを指していることに気づき、イエスを捕らえようと思いましたが、群衆の暴動がこわくて手出しができません。しかたなく、イエスをそのままにして、そそくさと立ち去りました。

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