ヨハネの福音書 6:60-71, ヨハネの福音書 7:1-13 JCB

ヨハネの福音書 6:60-71

これには、弟子たちでさえ思わず、「なんとむずかしい話だ。さっぱりわからない」ともらすほどでした。 それに気づいたイエスは、彼らに言われました。「こんなことでつまずくのですか。 そんなことでは、メシヤ(救い主)のわたしが天に帰るのを見たら、いったいどう思うことでしょう。 いいですか。ただ聖霊だけが永遠のいのちを与えてくださいます。肉体的にこの世に生まれただけでは、永遠のいのちはいただけません。今わたしがあなたがたに話したのは、まさにこのことで、どうしたら、ほんとうの霊のいのちをいただけるかということなのです。 だが残念なことに、あなたがたの中には、わたしを信じない者がいます。」イエスは初めから、信じない者はだれか、裏切る者はだれかを知っておられたのです。 イエスは先をお続けになりました。「『父が引き寄せてくださらない限り、だれもわたしのところへは来られません』と言ったのは、そういう意味なのです。」

この時から、多くの弟子たちがイエスから離れ、もはや行動を共にしなくなりました。 そこでイエスは、十二人の弟子たちに、「まさか、あなたがたは行ってしまわないでしょうね」とお尋ねになりました。 シモン・ペテロが即座に答えました。「何をおっしゃるんです、先生。あなたをさしおいて、ほかの人のところへ行くわけがないじゃありませんか。永遠のいのちを与えることばを握っているのは、あなただけなんですから。 私たちはそのことばを信じていますし、あなたが神のきよい御子だということも知っています。」 「あなたがた十二人を選んだのはわたしです。しかし、なんということでしょう。悪魔が一人まぎれ込んでいます。」 イエスが言われたのは、イスカリオテのシモンの子ユダのことでした。ユダは十二人の弟子の一人でありながら、イエスを裏切ろうとしていたのです。

Read More of ヨハネの福音書 6

ヨハネの福音書 7:1-13

7

仮庵の祭りでのイエス

このあと、イエスはガリラヤに行き、村から村を巡回されました。ユダヤ人の指導者たちが命をつけねらっていたので、ユダヤ以外の地に身を避けようと思われたからです。 そうこうするうち、ユダヤの年ごとの祭りである仮庵の祭り(収穫祭とも呼ばれる祭り)が近づきました。 イエスの弟たちは、祭りのためにユダヤへ行くよう、しきりにイエスに勧めました。「もっとたくさんの人が奇跡を見てくれる所へ行ったらどうですか。 こんな所でくすぶっていても有名にはなれないよ。兄さんがそんなに偉い人だったら、世間の人に証明してみせなくては」と、半ばあざけるように言いました。 弟たちでさえ、イエスを信じていなかったのです。 「今はまだ、その時ではありません。しかし、あなたたちはいつ行ってもいいのです。 世間の人に憎まれるはずもありませんから。しかし、わたしは憎まれています。彼らの痛いところを突くからです。 あなたたちだけで行きなさい。わたしは行く時が来たら行きますから。」 こう言って、イエスはガリラヤに残られました。

しかしイエスは、弟たちが出かけたあと、人目を避けてお出かけになったのです。 ユダヤ人の指導者たちは、祭りの間にイエスを見つけ出してやろうと思い、「だれかイエスを見かけた者はいないか」と、やっきになって尋ね回りました。 確かに、イエスのことはいろいろと話題になりました。「あの方はすばらしい方だ」とほめる者もいれば、「いや違う。とんだ詐欺師だ」と非難する者もいました。 しかし、指導者たちの目を恐れて、表立って語る者はだれもいませんでした。

Read More of ヨハネの福音書 7