ヨハネの福音書 6:25-59 JCB

ヨハネの福音書 6:25-59

そしてイエスを見つけると、さっそく、「先生。いったいどうやってここまでおいでになったのですか」と尋ねました。 「いいですか。あなたがたがわたしのそばにいたがるのは、わたしを信じているからではありません。パンを食べさせてあげたからです。 食べ物のようになくなってしまうものに心を奪われてはいけません。それよりも、永遠のいのちを手に入れる努力をしなさい。それこそ、メシヤ(救い主)のわたしが与えるものです。そのために、父なる神はわたしをお遣わしになったのです。」 「神様に満足していただくには、どうしたらいいのでしょうか。」 「神が遣わされた者を信じることです。それが、神の望んでおられることです。」 「あなたがメシヤなら、その証拠に、もっといろいろな奇跡を見せてください。毎日ただでパンを下さるとか……。ちょうど先祖たちが荒野を旅した時、毎日パンを与えられたように。『モーセは天からのパンを彼らに与えた』と聖書には書いてあります。」 「そのパンを与えたのは、モーセではありません。わたしの父です。そして今、父はあなたがたに、天からのほんとうのパンを下さるおつもりです。 ほんとうのパンとは、神から遣わされて天から来た一人の人のことです。その人が、世の人々にいのちを与えるのです。」 「先生。ぜひそのパンを、私たちにも一生の間、いつも下さい。」 「わたしが、そのいのちのパンなのです。わたしのところに来る人は、二度と飢えることがありません。わたしを信じる人は、決して渇くことがありません。 ところがあなたがたときたら、どうでしょう。前にも言ったように、わたしを見ながら信じないのです。全く困った人たちです。 けれども、父がわたしに与えてくださった人は、わたしのところに来ます。わたしは、そういう人を拒むようなことは絶対にしません。 わたしが天から下って来たのは、自分の思いのままをするためではなく、神の意思を行うためだからです。 神が与えてくださったすべての人を一人も失わないように守り、終わりの日に永遠のいのちを与えて復活させるのです。 事実、父は、子を信じる者がみな、永遠のいのちを得、終わりの日に復活することを願っておられるのです。」

ユダヤ人たちはイエスが、「わたしは天から下って来たパンです」とはっきり言われたので、ぶつぶつ文句を言い始めました。 「たかがヨセフの息子イエスではないか。父親も母親もよく知っている。なのに『わたしは天から下って来た』などと、とんでもないことを言って」と、彼らはつぶやきました。 そこで、イエスはお答えになりました。「わたしの言ったことで文句を言い合うのはやめなさい。 わたしをお遣わしになった父が引き寄せてくださらない限り、だれもわたしのところへは来られません。わたしのところに来る者を一人残らず、わたしは終わりの日に復活させるのです。 聖書には、『彼らはみな神によって教えられる』イザヤ54・13と書いてあります。父の語ることばを聞き、父から真理を学んだ人たちは、わたしのところへ来ます。 実際に父を見た者は一人もいません。ただわたしだけが、この目で父を見たのです。

よく言っておきます。わたしを信じている人はだれでも、すでに永遠のいのちを得ているのです。 わたしがいのちのパンなのです。 あなたがたの先祖は、荒野で、空から降って来たパンを食べましたが、結局はみな死んでしまいました。 けれども、天から下って来たパンは違います。それを食べる人は永遠のいのちをいただくのです。 わたしが、その天から下って来たいのちのパンなのです。このパンを食べる人はだれでも永遠に生きます。このパンは、人類の救いのためにささげるわたしの体なのです。」

ユダヤ人たちは、イエスがいったい何を言っているのかと、あれこれ議論し始めました。「なんてことを言うんだ。自分の体を食べさせるなんて、そんなことができるはずないじゃないか。」 そこでイエスは、続けてお話しになりました。「よく言っておきます。メシヤの肉を食べ、その血を飲まなければ、永遠のいのちを得ることはできません。 わたしの肉を食べ、わたしの血を飲む人はみな、永遠のいのちを持ちます。わたしは終わりの日にその人を復活させます。 わたしの肉はほんとうの食べ物、わたしの血はほんとうの飲み物です。 わたしの肉を食べ、わたしの血を飲む人はみな、わたしのうちにとどまり、わたしもその人のうちにとどまります。 わたしは、わたしをお遣わしになった、いのちなる神の力によって生きています。同じように、わたしを食べる人は、わたしによって生きるのです。 わたしは天から下って来たほんとうのパンです。このパンを食べる人はみな、永遠に生きます。空から降って来たパンを食べたのに、やがて死んでしまった先祖たちのように、死ぬことはありません。」 〔以上は、イエスがカペナウムの会堂でなさった話です。〕

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