エレミヤ書 43:1-13, エレミヤ書 44:1-30, エレミヤ書 45:1-5 JCB

エレミヤ書 43:1-13

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エレミヤが、神のことばをすべての人に語り終えた時、 ホシャヤの子アザルヤと、カレアハの子ヨハナン、その他の思い上がった者が、エレミヤに言いました。「うそをつけ。神が、エジプトへ行ってはならないなどと言うはずがない。ネリヤの子バルクが陰謀を企て、そう言わせたに違いない。われわれをこの地に残して、バビロニヤ人に殺されるようにしたり、奴隷としてバビロンに連れて行かれるようにしたりするために。」 このように、ヨハナンをはじめゲリラ隊長たちと残っていた者はみな、主の命令に従ってユダにとどまることを拒みました。 こうして、亡命先の近くの国々から帰って来た人も含めて、すべての者が、ヨハナンや他の隊長と共に、エジプトをめざして出発しました。 その中には、男、女、子ども、王女たち、それに親衛隊長ネブザルアダンがゲダルヤに託したすべての人がいました。彼らは、エレミヤとバルクも力ずくで連れて行き、 エジプトのタフパヌヘスに着きました。彼らは主のことばに従わなかったのです。

タフパヌヘスで、主は再びエレミヤに語りました。 「ユダの人たちを呼び集めなさい。彼らの見ている前で、このタフパヌヘスにあるエジプト王の宮殿の入口にある敷石の間に、大きな石を埋めなさい。 それから、皆にこう言うのだ。

イスラエルの神である天の軍勢の主は言う。わたしは間違いなく、わたしの意のままに動くバビロンの王ネブカデネザルを、エジプトに連れて来る。そして彼の王座を、今隠した石の上にすえる。彼は、その石の上に王の天蓋を張る。 彼はエジプトに来て町を破壊し、わたしが殺そうと思っている者をみな殺し、わたしが捕虜にしようと思っている者を捕虜にする。また、多くの者が疫病にかかって死ぬ。 彼はエジプトの神々の神殿に火をつけ、偶像を焼き、人々を奴隷にして連れ去る。彼はまた、羊飼いが着物についたしらみをつぶすように、エジプトを踏みつぶし、しかも無傷で去る。 ヘリオポリスにある偶像の記念塔は壊され、エジプトの神々の神殿も焼き払われる。」

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エレミヤ書 44:1-30

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偶像礼拝と災難

エジプト北部のミグドル、タフパヌヘス、メンピスの町々、それにエジプト南部に住む全ユダヤ人について、次のことばがエレミヤにありました。 「イスラエルの神である天の軍勢の主は、こう言います。『おまえたちは、わたしがエルサレムとユダのすべての町にしたことを見た。それらの町々は、はなはだしい悪のために灰になり、廃墟となって、今は住む者がだれもいない。自分も先祖も知らなかった神々を拝んで、わたしの怒りを買ったからだ。 わたしはわたしのしもべである預言者を送って、わたしの憎んでいるこのような恐ろしいことをしないようにと、何度も警告し、説得してきた。 それなのに彼らは少しも言うことを聞かず、悪の道を捨てなかった。そして、神々にいけにえをささげ続けた。 そのため、わたしの憤りは爆発し、火のようにユダの町々とエルサレム市内に燃え移り、現在のような廃墟としたのだ。』 イスラエルの神であり、天の軍勢の神である主は、あなたがたに尋ねます。『なぜおまえたちは、自らいのちを絶とうとしているのか。ユダから逃げてこの地に来た者は、男、女、子どもはもちろん、抱かれている乳飲み子さえ、一人として死を免れることはできない。 おまえたちは、エジプトへ来てまで偶像を拝み、香をたいて、わたしの怒りをかき立てている。だから、おまえたちを徹底的に滅ぼし、全世界の国々ののろいとし、きらわれ者とする。 おまえたちは、ユダとエルサレムでの先祖の罪、ユダの王と王妃たちの罪、おまえたち自身の罪、それにおまえたちの妻の罪を忘れたのか。 今この時まで、わびた者は、だれもいない。一人として、わたしに立ち返ろうとせず、わたしがおまえたちの先祖に与えたおきてに従おうともしない。』 そのため、イスラエルの神である天の軍勢の主は言います。『わたしは怒りで全身が熱くなった。おまえたちを一人残らず滅ぼす。 エジプトに来ることを強く主張した、生き残りのユダヤ人を皆殺しにする。彼らはこのエジプトの地で倒れ、ききんと剣でいのちを失い、身分の高い者も低い者も、一人残らず死ぬ。彼らはさげすまれ、忌みきらわれ、のろわれる。 わたしは、エルサレムの住民を剣とききんと疫病で罰したように、エジプトにいる彼らを罰する。 ここに来たことを悔い、ほかの者と別行動をとって故国に帰る者のほかは、ただの一人も、わたしの憤りから逃げることはできない。』」

そこに居合わせた女たちと、妻が偶像に香をたいていることを知っている男たちは、声を一つにして言い返しました。エジプト南部には、おびただしい数のユダヤ人がいたのです。 「そんな偽のおことばには、同意できません。 好きなようにさせてください。先祖や王たち、重立った人たちが、ユダの町々やエルサレムでいつもしていたように、『天の女王』に思うぞんぶん香をたきたいのです。あのころは、食べ物がどっさりあり、幸せいっぱいでした。 ところが、『天の女王』に香をたいて拝むのをやめてからは、災い続きで、剣とききんに倒れてきたのです。」 女たちも、負けずに口をはさみました。「私たちは夫と相談して『天の女王』を拝み、それにぶどう酒を注ぎ、女王にかたどったケーキを作ったのです。黙って内緒でしたわけではありません。」 エレミヤは答えました。 「あなたがたや、あなたがたの先祖、王、重立った人たち、それにすべての民が、ユダの町々とエルサレムで偶像に香をたいていたことを、主がご存じないとでも思うのですか。 神があなたがたの悪に我慢できなくなったので、祖国は今のように荒れ果て、徹底的に破壊され、のろわれ、だれも住まない地になったのです。 こんな恐ろしい運命に見舞われたそもそもの原因は、あなたがたが香をたき、主に罪を犯し、主に従うことをやめたことにあります。」

さらにエレミヤは、女たちも含め、全員に言いました。「エジプトに住むすべてのユダヤ人は、主のおことばを聞きなさい。 イスラエルの神である天の軍勢の主は、こう語ります。『おまえたちも妻も、「天の女王」にいけにえをささげることは絶対にやめないと言った。しかも、そのことを態度で証明してきた。それなら、「天の女王」に誓ったことを果たすがいい。 だが、エジプトに住むすべてのユダヤ人よ。わたしの言うことをよく聞きなさい。これからは、「神よ、どうか助けてください」と言って、わたしの助けと祝福を求めても無駄だ。 わたしはおまえたちに目を留めるが、祝福のためではない。災いが直接襲うようにするためだ。だから、おまえたちは戦争とききんで倒れ、ついには死に絶える。 ユダに帰るほんのひと握りの者だけは、わたしの憤りに会わない。だが帰国を拒んで、エジプトに居すわる者はみな、ほんとうのことを言っているのがわたしであるか、それとも彼らであるかを、いやというほど思い知る。 わたしが前々から警告していたことはみな実現し、わたしはこの地でおまえたちを罰する。これが、わたしのことばが正しいという証拠だ。 わたしは、ユダ王国のゼデキヤ王をバビロンのネブカデネザル王に渡したように、エジプトのホフラ王を、彼のいのちをねらう者の手に渡す。』」

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エレミヤ書 45:1-5

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バルクへのメッセージ

ヨシヤの子エホヤキム王が即位して四年目に、バルクはエレミヤが語る神のことばをそのまま書きつけました。そののち、エレミヤは彼に言いました。

「バルクよ。イスラエルの神が、あなたにこう言います。 『おまえはこう言った。「私は実にみじめな人間だ。もう十分に苦しんできたのに、神は、なおも苦しみを加えた。出るのはため息ばかりで、ゆっくり休むことさえできない。」 こう言うバルクに、次のように答えてやりなさい。わたしは、わたしの建てたこの国を壊し、わたしの築いたものを引き抜く。 おまえは、自分のために特別なことを求めてはならない。わたしはこの民に大きな災いを下すが、おまえのことは、報いとして、どこへ行っても守ることにしている。』」

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