イザヤ書 3:1-26, イザヤ書 4:1-6, イザヤ書 5:1-7 JCB

イザヤ書 3:1-26

3

エルサレムとユダへのさばき

天の軍勢の主は、エルサレムとユダ王国の

食糧と水の補給路を断ち、

指導者たち、軍隊、裁判官、預言者、長老、将校、

実業家、法律家、魔術師、政治家を取り去ります。

若者がイスラエルの王になり、

稚拙な政治をします。

そのため手のつけられない無政府状態となり、

だれもが人を踏みつけ、隣人同士で牙をむき合い、

権威に反抗し、身分の低い者が高貴な人を

あざ笑うようになります。

そのとき人は、兄弟にすがって哀願します。

「おまえには余分の着物があるではないか。

王になって、この混乱した社会を

何とかしてくれないか。」

ところが、相手は口をとがらせるばかりです。

「私は何の助けにもならない。

着物も食べ物も余分にはない。

巻き添えにしないでくれ。」

イスラエルが落ちぶれたのは、

ユダヤ人が主に背を向け、

主を礼拝しようとしなかったからです。

彼らは主の栄光に逆らいました。

彼らの顔つきが心の内をさらけ出し、

罪があることを物語っています。

おまけに、自分たちの罪はソドムの住民の罪に

匹敵することを誇り、

恥ずかしいなどと少しも思っていません。

なんという絶望的な状況でしょう。

自分で自分の滅亡を決めてしまったのです。

しかし神を敬う人は、何もかもうまくいきます。

そういう人には、

「すばらしい報いがある」と励ましなさい。

悪者には、「あなたにもふさわしい報いがある。

あなたは今に恐ろしい刑罰を受けるだろう」

と言いなさい。

かわいそうな民よ。

支配者がどんなにあなたがたを惑わしているか、

わからないのですか。

女のように弱く、子どものように愚かな者が、

王のまねごとをしているのです。

それで指導者といえるのでしょうか。

彼らはあなたがたを滅びへと

真っさかさまに突き落とす者たちです。

主は立ち上がります。

検察官として、自分の民の起訴状を読み上げます。

真っ先に主の怒りに触れるのは、長老や重臣です。

彼らは貧しい人から力ずくで巻き上げ、

力のない小作人から取り上げた穀物で、

倉をいっぱいにしました。

天の軍勢の主は、

「どうしてわたしの民をこんなに

踏みにじったのか」と、彼らを責めます。

次に主は、高慢なユダヤの女たちをさばきます。

彼女たちは気取って歩き、鼻をつんと高くし、

くるぶしの飾り輪を鳴らし、

男の気をひこうと人ごみの中で流し目を使います。

主はその頭をかさぶただらけにし、

裸にして人々のさらし者にします。

彼女たちはもう二度と、これ見よがしに外を歩けません。美しい化粧や装飾品、 ネックレス、腕輪、それにストールはみな、はぎ取られるからです。 スカーフ、くるぶしの飾り輪、ヘア・バンド、イヤリング、香水、 指輪、宝石、 夜会服、チュニック・コート、ケープ、彫り物のついたくし、さいふ、 鏡、美しい肌着、高価なドレス、ベールなどもなくなります。

彼女たちから香水の香りは消え、

吐き気をもよおす匂いがただよいます。

きれいにセットした髪は抜け落ち、

帯の代わりに荒なわをしめ、

夜会服の代わりに麻袋を着ます。

美貌は失われ、

あるのは恥と屈辱だけです。

夫たちは戦いに倒れ、

何もかも失って、座り込んで泣くのです。

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イザヤ書 4:1-6

4

その時、生き残りの男は数えるほどしかいません。

そこで、七人の女が一人の男を奪い合います。

「食べる物や着る物は何とかしますから、

どうか私たち全員と結婚してください。

あなたの名で呼ばれるようになればよいのです。

あざけりの目で見られるのはいやです。」

主の枝

滅びゆくエルサレムと運命を共にしないように、名前を書き記された人の汚れは洗いきよめられ、不道徳のしみも火で焼かれます。その人たちは、神のきよい国民となるのです。それだけでなく、地は黄金色の穂波と、みずみずしい果物を実らせます。 その時、主はイスラエル中の家と会合の場所に、昼は煙と雲の覆いをかけ、夜は火の雲の覆いをかけて、栄光の国を、 日中の暑さや風雨から守ります。

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イザヤ書 5:1-7

5

ぶどう園の歌

さあ、私の愛する方のために、

ぶどう園の歌を歌いましょう。

私の愛する方のぶどう園は、

よく肥えた丘の上にありました。

その方は畑を十分に耕し、石ころを全部取り除き、

最上のぶどうの木を植えました。

見張り台を建て、岩を掘って酒ぶねを造り、

収穫期を楽しみに待ったのです。

ところが、実ったぶどうは野生ですっぱく、

全くの期待はずれでした。

「エルサレムとユダ王国の者たちよ。

このような訴えがなされた。あなたが裁判官だ。

わたしはこのうえ、いったい何ができよう。

ここまでしたのに、なぜわたしのぶどう園は

甘いぶどうではなく、野生のぶどうを実らせたのか。

さくを壊し、ぶどう園を牧場にして、

家畜や羊の踏みにじるままにするほかない。

枝を下ろしたり雑草を除いたりせず、

いばらのはびこるままにしておこう。

もう二度と雨を降らせないよう、雲に命じよう。」

このぶどう園というのは神の民のことです。

イスラエルとユダは、神のお気に入りの土地でした。

神はそこが正義の国となるのを期待していたのに、

実際に目にしたのは流血でした。

正しいことが行われるようにと願っていたのに、

実際に耳にしたのは、

しいたげられた人たちの叫びでした。

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