ホセア書 1:1-11, ホセア書 2:1-23 JCB

ホセア書 1:1-11

1

ユダ(南王国)の四人の王、ウジヤ、ヨタム、アハズ、ヒゼキヤの治世、そしてイスラエル(北王国)の王の一人、ヨアシュの子ヤロブアムの治世に、ベエリの子ホセアに主からのお告げがありました。

ホセアの妻と子どもたち

最初に告げられたのはこうです。「遊女と結婚せよ。その女から生まれる子どものうちには、ほかの男が父親である子もいる。そのことは、わたしの民がわたしに対して不誠実であることを表している。彼らは他の神々を礼拝し、わたしを無視して、堂々と姦淫をしている。」 こうしてホセアは、ディブライムの娘ゴメルと結婚しました。彼女はみごもり、男の子を産みました。 すると、主は言いました。「その子をイズレエルと名づけよ。わたしはイズレエルの谷で、エフーが犯した殺人(Ⅱ列王10・11参照)に報復するため、エフー王家を罰しようとしている。そうだ、わたしはイズレエルの谷で、イスラエルの独立を失わせ、その国の力を打ち破ろう。」

まもなくゴメルは、もう一人の子を産みました。今度は女の子です。そして神はホセアに言いました。「その子をロ・ルハマ(『もうあわれみをかけない』の意)と名づけよ。わたしは二度とイスラエルにあわれみをかけず、イスラエルを赦そうとは思わないからだ。 だが、ユダ部族にはあわれみをかける。ユダ王国の軍隊や武器の力によらず、わたし自身の力で、ユダを敵の手から救い出して自由にする。」

ロ・ルハマが乳離れすると、ゴメルはまたもみごもり、今度は男の子を産みました。 そして神は言いました。「その子をロ・アミ(『わたしのものではない』の意)と名づけよ。イスラエルはわたしのものではなく、わたしも彼らの神ではないからだ。

それでも、イスラエルが栄え、大きな民となる時がくる。その日には、彼らは海辺の砂のように数えきれないほどの数となる。その時わたしは彼らに、『あなたたちはわたしの民ではない』と言わずに、『あなたたちはわたしの息子、生ける神の子どもだ』と言おう。 それから、ユダとイスラエルの民は統一され、一人の指導者が立てられる。人々は捕囚の地からいっしょに帰って来る。それが実現する日は、なんとすばらしいことか。その日、わたしはわたしの民を、彼らの土地である肥沃な土壌に、再び植えつける。」

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ホセア書 2:1-23

2

「イズレエルよ、あなたの弟と妹の名を改めよ。

弟をアミ(『今、あなたはわたしのもの』の意)、

妹をルハマ(『あわれみを受けた』の意)と呼ぶのだ。

神があわれみをかけようとしておられるからだ。

イスラエルへの罰と回復

あなたたちの母親を責めよ。

彼女はほかの男の妻になったからだ。

わたしはもう彼女の夫ではない。

姦淫をやめ、ほかの男たちに身を任せないよう、

彼女に懇願するがいい。

もしやめなければ、わたしは彼女の着物をはいで

生まれた日のように裸にし、

ききんや日照りで地割れした土地にいるように、

渇きでやせ衰えて死ぬようにさせる。

わたしは彼女の子どもたちを、

わが子を愛するようには愛さない。

わたしの子ではなく、ほかの男の子どもだからだ。

それというのも、その母親が姦淫したからだ。

彼女は『ほかの男たちを追いかけよう。

食べ物、飲み物、着物のために身を売ろう』

と言って、恥ずかしいことをした。

わたしは、いばらの茂みで彼女を囲み、

道をふさいで迷わせる。

そのため、彼女が愛人たちを追いかけても、

追いつくことができない。

捜し回っても見つけることができない。

そこで、『夫のもとに戻ろうか。

今よりも、あの人といっしょの時のほうがよかった』

と考えるようになる。

彼女は、持っているものはすべて、

わたしが与えたものであることに気づかない。

彼女の神バアルを拝むために使った金や銀も、

全部わたしが与えたものだ。

だからわたしは、今からは、

わたしが欠かさず与えたぶどう酒と穀物を取り戻そう。

彼女の裸を覆うために与えた着物も取り戻そう。

もう、季節ごとの豊かな収穫を約束せず、

ぶどうの収穫の時にもぶどう酒を与えない。

さあ、彼女の裸を人前にさらして、

愛人たちに見せつけよう。

だれもわたしの手から彼女を救い出すことはできない。

彼女のすべての喜び、宴、休日、祭りをやめさせる。

彼女が愛人たちに報酬として要求した

ぶどう畑と果樹園を荒らし、

雑木林のようにする。

野獣がその実を食う。

彼女が自分の偶像バアルのために香をたき、

耳輪や宝石を身につけ、

わたしを捨てて、恋人たちを探し求めて行ったこと、

こうしたすべてのことのために、

わたしは彼女に仕返しをする。」

主がこう言うのです。

「だが、わたしは再び彼女をくどいて

荒野に連れて行き、やさしく語りかけよう。

そこで彼女のぶどう畑を返し、

アコル(『苦しみ』の意)の谷を、望みの門に変えよう。

彼女はそこでわたしに答え、

喜びにあふれて歌うようになる。

まだ彼女が若かったころ、

わたしが彼女をエジプトの奴隷から

解放した時のように。

主はこう言います。

「来ようとしているその日には、彼女はわたしを

『私の主人(バアル)』とは呼ばず、『私の夫』と呼ぶようになる。

ああ、イスラエルよ。

わたしはあなたの偶像を忘れさせよう。

その名さえ口にすることがなくなるように。

その時わたしは、もうこれ以上、

互いに恐れることがないように、

あなたと野獣や鳥や蛇との間に契約を結ぼう。

すべての武器を滅ぼすので、戦争はすべて終わる。

あなたたちは、何の心配もなく休むことができる。

正義と公平、愛とあわれみの鎖で、

永遠にあなたをわたしにつなぎとめる。

真実と愛をもって、あなたと婚約する。

その時、以前とは全く違って、

ほんとうにわたしがわかるようになる。

その日、雨を降らせてほしいという

天の叫びに答えて、わたしは雨雲を呼ぼう。

すると地は、穀物やぶどうやオリーブの木の

求めに応じて、水分と露を供給する。

全地から、

『神が種をまいてくださる』(イズレエル)

という大合唱が起こる。

神がすべてを与えるのだ。

その時わたしはイスラエル人という種をまき、

自分自身のためにそれを育てる。

『あわれみをかけられなかった』者たちをあわれみ、

『わたしの民ではない』者たちに、

『今、おまえたちはわたしの民だ』と言おう。

すると彼らは、『あなたこそ私たちの神です』

と答える。」

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