エゼキエル書 13:1-23, エゼキエル書 14:1-23, エゼキエル書 15:1-8 JCB

エゼキエル書 13:1-23

13

さばきを受ける偽預言者

それから、次のようなことばがありました。

「人の子よ、イスラエルの偽預言者どもに預言しなさい。彼らは自分勝手に幻を考え出し、わたしが何も語らないのに、わたしからのお告げだと主張している。そのような者はのろわれるべきだ。 ああ、イスラエルよ。あなたの預言者どもは、まるで廃墟にいるきつねのように城壁再建の役には立たない。 ああ、悪い預言者ども。敵の攻撃に備えて城壁を補強し、主によってイスラエルを強化するために、おまえたちは何をしたのか。 かえって、『これは神からのお告げです』と言って、偽りを語っている。わたしはおまえたちなど遣わさなかった。それなのに、自分たちの預言が実現することを期待している。 見たこともないのに幻を見たと言ったり、わたしが何も語らないのに、『このお告げは神からのものです』と言ったりしたことを否定できるのか。」

それゆえ、神である主は語ります。「わたしはこれらの幻と偽りのゆえに、おまえたちを滅ぼそう。 わたしはおまえたちに向かい、イスラエルの指導者の中から切り捨てる。おまえたちの名を消し去る。おまえたちは二度と祖国を見ることがない。その時、おまえたちは、わたしが主であることを知る。 まことに、この悪者どもは、『神は平安を下さる』と言って、わたしの民を惑わしている。彼らに平安を与えることなど、わたしの計画には全く入っていない。わたしの民はもろい壁を建てているのに、偽預言者どもはそれをほめそやし、しっくいで上塗りをしている。

その者たちに、『その壁は倒れるぞ』と警告せよ。大雨が土台を浸食し、大粒の雹と激しい風が壁を打ち倒す。 壁が倒れると、人々は、『なぜ初めから、それではだめだと注意してくれなかったのだ。なぜ、上塗りをして欠陥を覆うようなことをしたのだ』と叫ぶ。 壁は必ず倒れるのだ。」そう主は言います。「わたしは怒りの嵐と洪水と雹とによって、壁をなぎ倒す。 しっくいで上塗りした壁を打ち壊す。壁はおまえたちの上に倒れて、おまえたちを押しつぶす。その時、おまえたちは、わたしが主であることを知る。 こうして、わたしの怒りは消える。それで、壁をほめそやした者どもについてわたしは、『壁も、それを建てた者たちも消え去った』と言おう。 彼らはまさしく偽預言者だった。ほんとうは平安がないのに、エルサレムには平安がある、と言っていたのだ。」神である主がこう語るのです。

「人の子よ。主からお告げを与えられているかのように装っている女預言者どもに、神である主はこう言うと語れ。『人々の手首に魔術のお札を結び、魔術のベールをかぶらせ、わたしの民のたましいを破滅させている女たちはのろわれよ。この女たちは、自分に利益がないと知ると、すぐに援助の手を引っ込める。 ほんの一つかみの大麦のために、あるいは、ほんの一切れのパンのために、わたしの民をわたしから去らせようとするのか。おまえたちは、死んではならない者を死に追いやったのだ。わたしの民を欺き、生きていてはならない者にいのちを約束している。そうするのが、彼女たちの好む手口だ。』」

主は語ります。「おまえたちがわたしの国民のたましいを魔術にかけているので、おまえたちを押し倒す。わたしは魔術のひもを引きちぎり、かごの鳥を放つように、わたしの民を解放する。 魔術のベールも引き裂き、おまえたちの手からわたしの民を救い出す。もう彼らは、おまえたちの餌食ではない。その時、おまえたちも、わたしが主であることを知る。 おまえたちの偽りは、わたしの意に反して、正しい人を落胆させた。それどころか、罪の生活を続ける者たちにいのちの約束をして、その悪者どもを力づけるようなことまでしたのだ。 だが、もうそんなことは許されない。見たこともない幻を見たと言ったり、魔術をしたりすることもできなくなる。わたしがおまえたちを滅ぼして、わたしの民をおまえたちの手から救い出すからだ。こうしておまえたちも、わたしが主であることを知る。」

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エゼキエル書 14:1-23

14

偶像を拝む者はさばかれる

それから、イスラエルの長老たち数人が来て、主の御告げをうかがってほしいと願い出ました。 彼らのために私に示されたことばは、次のとおりです。 「人の子よ、この者たちは心の中で偶像礼拝をしている。どうして、彼らの願いなど聞いてやれるだろうか。 むしろ、わたしはこう言っていると告げなさい。イスラエルの中で偶像を礼拝しながら、平気でわたしに助けを求めて来るような者に、わたしは、それぞれに応じた処置をする。 わたしから離れて偶像礼拝に走る者たちの思いと心を、わたしは罰する。」

それゆえ、神である主は次のように警告します。「悔い改めよ。偶像を打ち壊し、心の中で偶像礼拝をすることをやめよ。主であるわたしは、イスラエル人でも、イスラエルに住む外国人であっても、わたしを拒んで偶像を礼拝していながら、わたしの助けや助言を求めて預言者のところへ来る者を必ず罰しよう。 そういう不届き者の敵となり、彼を完全に滅ぼして、恐るべきさばきの見本としよう。その時、あなたがたは、わたしが神であることを知る。 偽預言者の一人がお告げを語ったとしても、それは偽りだ。その預言は実現しない。わたしはその預言者を、わたしの民イスラエルから絶ち滅ぼす。 偽預言者と偽善者たち。わたしのことばが欲しいなどと、ぬけぬけと言う悪者たちはみな、その罪のために罰を受ける。 その時、イスラエルの民は、わたしを捨ててこれ以上罪に汚れた生活を続けるべきではなく、わたしの民となり、わたしも彼らの神となるべきだと身をもって知る。」主は、そう語ります。

避けられないエルサレムのさばき

また、次のようなことばがありました。 「人の子よ。この国の人々がわたしに罪を犯すとき、わたしは、こぶしで彼らを打ちのめし、食糧の供給を絶ち、ききんで人間も動物も絶ち滅ぼす。 たとえノアやダニエルやヨブが、今ここにいたとしても、本人だけがその思いや行いの正しさによって救われるだけだ。だれも、ほかの者を助けることはできない。わたしはイスラエルの残りの者を滅ぼす。」このように主は言います。 「わたしがこの地に危険な野獣を放ち、荒らすにまかせれば、 たとえこの三人がいたとしても何の役にも立たない。彼らは、待ちかまえている滅びから人々を救えない。」こう主は言います。「この三人だけは救われても、地は荒れはてる。 あるいは、わたしがこの地に戦争を起こし、敵軍にすべての物を破壊するようにと命じるとき、 たとえ彼らがここにいても、わたしが言うとおり、救われるのは彼らだけだ。 あるいは、わたしがこの地に憤りを注いで疫病をはやらせ、その災害で人間も動物も死ぬとき、たとえノアやダニエルやヨブが生きていたとしても、わたしが言うとおり、その思いや行いの正しさのゆえに救われるのは彼らだけだ。」

主は語ります。「戦争とききん、どう猛な野獣と疫病、この四つの厳罰がエルサレムに下り、すべての生きものを滅ぼそうとしている。 もし生き残る者がいて、バビロンに捕囚の身とされているあなたがたのところへ来たなら、あなたがたは自分の目で、彼らがどんなに悪い者であるかを見て、わたしがエルサレムを滅ぼしたのは当然だと認めるだろう。 彼らに会えば、起こるべきことがイスラエルに起こったのだとうなずくことだろう。」

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エゼキエル書 15:1-8

15

価値のないぶどうの木

それから、このようなことばが主から与えられました。

「人の子よ。

森の中のぶどうの木に、どれだけの価値があるか。

ほかの木のように役に立つだろうか。

その枝の一本ほどの価値があるだろうか。

いや、ぶどうの木は、

食器を掛ける木くぎにさえできない。

役に立つことといえば、たきぎにするぐらいだが、

それも、燃えがよくない。

だから、たきぎにして燃やす前も、

燃やしたあとも、大して役に立たない。」

これは次のようなことを意味していると、

主は語ります。

「エルサレムの住民は森のぶどうの木のようなものだ。

火に投げ入れられる前も、投げ入れられたあとも、

まるきり役に立たない。

わたしは敵のように、彼らの前に立ちはだかり、

彼らが一度は火から逃れても、

次には必ず火に追い込む。

その時、あなたがたは、

わたしが主であることを知る。

彼らが偶像礼拝をやめないので、

わたしはこの地を荒れはてさせる。」

神である主は、そう語るのです。

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