出エジプト記 29:1-46, 出エジプト記 30:1-38 JCB

出エジプト記 29:1-46

29

祭司の任命式

アロンとその子らをわたしに仕える祭司として選びきよめるために、次の儀式を行いなさい。若い雄牛一頭と傷のない雄羊二頭を用意する。 また、種を入れないパン、油を混ぜた輪型の種なしパン、種を入れない薄焼きパンに油を塗ったものを準備する。これらは精製した小麦粉で作らなければならない。 それらをかごに入れ、若い雄牛一頭、雄羊二頭といっしょに幕屋の入口に持って来る。

入口のところでアロンとその子らに沐浴させる。 次に、アロンに上着を着させ、長服、エポデ、胸当て、帯をつけさせ、 頭には金のプレートつきのターバンをかぶらせる。 次に、特別に選ばれた者に注ぐ注ぎの油を、彼の頭に注ぐ。 さらに、彼の息子たちにも上着を着させ、 織って作った帯をつけさせ、頭に帽子をかぶらせる。こうして、彼らは永遠に祭司となる。あなたは、アロンとその子らを祭司職に任命しなさい。

まず、あなたが若い雄牛を幕屋に引いて来なさい。アロンとその子らは手を牛の頭に置き、 あなたが幕屋の入口、主の前でそれをほふる。 血は指で祭壇の角に塗り、残りは祭壇の土台に注ぐ。 内臓を覆う脂肪の全部と、胆のうと二つの腎臓と、それらを包む脂肪を、祭壇の上で焼きなさい。 死体は皮や汚物ごと野営地の外へ持って行き、罪の赦しのためのいけにえとして焼かなければならない。

次に、あなたは雄羊の一頭を引いて来なさい。アロンと息子たちがその頭に手を置いたら、あなたがこれをほふり、その血を集めて祭壇に振りかける。 死体を切り開いて内臓を取り出し、足を切り取る。それらをきれいに洗い、頭や体のほかの部分といっしょに置きなさい。 こうして、羊を全部、祭壇の上で焼く。それは主にささげる焼き尽くすいけにえで、神に大いに喜ばれるものである。

もう一頭の雄羊もほふる。その前に、アロンとその子らは手を羊の頭に置かなければならない。あなたは血を集めて、その一部分をアロンとその子らの右の耳たぶと手足の右親指につけ、残りは祭壇に振りかける。 続いて祭壇の上の血を取り、注ぎの油といっしょに、アロンとその子ら、また彼らの服に振りかける。このようにして彼らと彼らの服を、主のために選ばれたものとしてきよめなければならない。

次に、その雄羊の脂肪を取る。あぶら尾、内臓を覆う脂肪、さらに胆のうと二つの腎臓、それらの回りの脂肪、右のもも肉である。これは、アロンとその子らを祭司に任命する雄羊だからである。 さらに一かたまりのパン、油を混ぜた輪型のパン一個、薄焼きパン一枚を、主の前に置かれた種を入れないパンのかごから取る。 これらをアロンとその子らの手に載せ、彼らは奉納物として主にささげる。 そのあと、もう一度それらを受け取り、神への香ばしい焼き尽くすいけにえとして、祭壇の上で焼く。 それから、アロンの任職用の雄羊の胸肉を取り、奉納物として主にささげる。それはあなたの受ける分となる。

雄羊の胸とももは、アロンとその子らに与えなさい。イスラエル人はいつでも、和解のための感謝のいけにえのうち、胸とももは主へのささげ物として、アロンとその子らに与えなければならない。

アロンの神聖な服は、跡を継ぐ息子たちのために取っておかなければならない。こののち何代にもわたって、大祭司の油注ぎの儀式に用いるのだ。 アロンの次の大祭司がだれであろうと、その者は幕屋と聖所で務めを始める前に、七日間この服を着なければならない。

祭司の任職式にささげた雄羊の肉を、神聖な場所で煮なさい。 アロンとその子らはその肉とかごの中のパンとを、天幕の入口で食べなければならない。 彼らの罪を赦し、祭司として特別に選んで任命する儀式に用いられたこれらのものは、彼らだけが食べる。ほかの者は食べてはならない。これらはきよめ分けられたものだからである。 肉やパンが翌日まで残ったら焼き捨てなさい。食べてはならない。それは聖なるものである。

このようにして、アロンとその子らを祭司に任じなさい。任職式は七日間続く。 毎日、罪の赦しのためのいけにえとして、若い雄牛を一頭ささげなければならない。祭壇をきよめるために、罪の赦しのためのいけにえをささげ、その上にオリーブ油を注ぎなさい。 七日間、毎日それを続け、神のための祭壇としてきよめ分けなさい。それで祭壇は最も神聖なものとなり、それに触れるものは、主のために選び分けられ、きよめられたものとなる。

毎日、祭壇に一歳の雄羊を二頭ささげなさい。 朝に一頭、夕方に一頭である。 朝の雄羊をささげる時は、上等の小麦粉十分の一エパ(約二・三リットル)とオリーブ油四分の一ヒン(約一リットル)を混ぜたものを、いっしょにささげ、また、四分の一ヒンのぶどう酒を注ぎの供え物にしなさい。 もう一頭の雄羊は夕方、朝と同じ小麦粉のささげ物とぶどう酒の注ぎの供え物といっしょにささげる。これは神への香ばしい焼き尽くすいけにえである。

このささげ物は、一日でも絶やしてはならない。毎日、幕屋の入口、主の前でささげる。そこでわたしはあなたに会い、あなたと語る。 また、そこでイスラエルの民と会う。幕屋はわたしの栄光によってきよめられる。 幕屋と祭壇、また、わたしに仕える祭司、アロンとその子らは、わたしがきよめる。 わたしはイスラエルの民とともに住み、彼らの神となる。 彼らは、わたしが彼らの神、主であることを知らなければならない。彼らといっしょに住めるように、わたしは彼らをエジプトから助け出したのだ。わたしは彼らの神、主である。

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出エジプト記 30:1-38

30

香をたく祭壇

香をたく小さな祭壇をアカシヤ材で作りなさい。 一辺が一キュビト(四十四センチ)の正方形で、高さは二キュビトとする。祭壇には角を彫りつけなさい。別に作ってあとから接着するのではなく、初めから祭壇の一部として作る。 香の祭壇の上と側面と角は純金をかぶせ、周囲には金の縁飾りをつける。 両側面の縁飾りの下に金の環を二つつけ、祭壇を運ぶ棒を通すようにする。 棒はアカシヤ材で作り、金をかぶせる。 この香の祭壇は聖所の垂れ幕のすぐ外側に置きなさい。十のおきて(十戒)を記した石板が納めてある箱(契約の箱)のふた、つまり『恵みの座』の近くに置くのだ。わたしはあなたとそこで会う。

アロンは毎朝ともしびの芯を切るとき、香の祭壇の上で、香りの高い香をたかなければならない。 また夕方、明かりをともすときにも、わたしの前で香をたかなければならない。これは代々守るべきことである。 この祭壇の上では、認められていない香や、焼き尽くすいけにえ、穀物のささげ物、注ぎのぶどう酒の供え物をささげてはならない。

アロンは年に一度、人々の罪が赦されるため、いけにえの血を香の祭壇の角に塗り、それをきよめなさい。これは毎年必ず行い、代々続けなければならない。主の最も神聖な香の祭壇だからである。」

いのちを買い取るための献金

主はさらにモーセに告げました。「イスラエル人の人口調査をする時は、登録される成年男子はみな、金を納めて自分自身を買い取らなければならない。人口調査によって、民に災いが起きないようにするためである。 金額は半シェケル(五・七グラム)とする。 満二十歳以上の者はみな、このささげ物をしなければならない。 金持ちもそれ以上ささげてはならないし、貧しい者もそれ以下であってはならない。自分自身を買い取るために主にささげるものだからである。 この献金は神の天幕の用にあてる。それは、イスラエル人をわたしが心にかけ、買い取るためである。」

洗い鉢

主はまた、モーセに告げました。「青銅の洗い鉢を作り、青銅の台をつけなさい。それを幕屋と祭壇の間に置き、水を満たす。 アロンと息子たちは手と足をそこで洗う。 幕屋に入り、わたしの前に立つとき、あるいは、わたしの前でいけにえを焼くために祭壇に近づくとき、その前にいつも手足を洗わなければならない。さもなければ死ぬ。 これは、アロンとその子孫に代々伝えなければならないおきてである。」

香料、注ぎの油

神はモーセに、最上の香料を集めるよう命じました。純粋な没薬五百シェケル(五・七キログラム)、シナモンとにおい菖蒲が、それぞれ没薬の半分の量、 桂枝が没薬と同じ量、オリーブ油が一ヒン(三・八リットル)集まりました。 そこで神は、熟練した香料作りに、これらの材料を使って聖なる注ぎの油を作らせるよう命じました。

また主は、次のように告げました。「神の幕屋と、契約の箱(十戒を記した石板が納められている)、供えのパンのテーブルおよびその付属品すべて、燭台およびその付属品、香の祭壇とに、この油を注ぎなさい。 焼き尽くすいけにえをささげる祭壇とその器具全部、また、洗い鉢とその台にも同じようにしなさい。 それらを、特別に選ばれたものとしてきよめるためである。それらに触れるものは何でもきよくなる。 アロンと息子たちにもこの油を塗り、祭司としてわたしに奉仕できるようにきよめなさい。 人々にはこう言うのだ。『これは主の聖なる注ぎ油としなければならない。 決して一般の者に注いではならない。自分でかってに作ってはならない。聖なるものだから厳重に取り扱わなければならない。 このような香料を作ったりする者、また、それを祭司でない者に注ぐ者はだれであれ、みな共同体から除名されなければならない。』」

香について主がモーセに与えた指示は次のとおりです。「香料として、ナタフ香、シェヘレテ香、ヘルベナ香、純粋な乳香を同量ずつ用意し、 香料作りの通常の方法で、それに塩を混ぜ、純粋で聖なる香にしなければならない。 その一部分は細かく砕き、天幕の中の、わたしがあなたに会う箱の前に置きなさい。この香は最も神聖なものである。 自分のためにそれを作ってはならない。それは主のためのものだから、神聖なものとして取り扱わなければならない。 自分のためにそれを作る者は、共同体から除名されなければならない。」

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